Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

おしみなくあいはうばう

惜みなく愛は奪う

有島 武郎

Lesen Sie 惜みなく愛は奪う (おしみなくあいはうばう) von 有島 武郎 (ありしまたけお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.397 Zeichen · 159 Bildschirme

Aozora Bunko

お前が外部的に教え込まれている理想の物指にあてはめて見ると、私はいかにも物足らない存在として映るだろう。私はキャリバンではない代りにエーリヤルでもない。悪魔ではない代りに天使でもない。私にあっては霊肉というような区別は全く無益である。また善悪というような差別は全く不可能である。私は凡ての活動に於て、全体として生長するばかりだ。花屋は花を珍重するだろう。果物屋は果実を珍重するだろう。建築家はその幹を珍重するだろう。然し桜の木自身にあっては、かかる善悪差別を絶したところにただ生長があるばかりだ。然し私の生長は、お前が思う程迅速なものではない。私はお前のように頭だけ大きくしたり、手脚だけ延ばしたりしただけでは満足せず、その全体に於て動き進まねばならぬからだ。理想という疫病に犯されているお前は、私の歩き方をもどかしがって、生意気にも私をさしおいて、外部の要求にのみ応じて、先き走りをしようとするのだ。お前は私より早く走るようだが、畢竟は遅く走っているのだ。何故といえば、お前が私を出し抜いて、外部の刺戟ばかりに身を任せて走り出して、何処かに行き着くことが出来たとしても、その時お前は既に人間ではなくなって、一個の専門家即ち非情の機械になっているからだ。