Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

あるしょうじょのしまで

或る少女の死まで 他二篇

室生 犀星

Lesen Sie 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.554 Zeichen · 228 Bildschirme

Aozora Bunko

突然お玉さんが言った。

「やっぱりあの病気でしょうか。あの病気はなかなかなおらないそうですってね。」

「十に九までは駄目だと言いますね。しかし表君はまだそれほど心配するほどでもありませんよ。」

お玉さんの目ははや湿っていた。生一本な娘らしい涙をためた美しい目は、私の感じ易い心を惹いた。そして女は涙をためたりする時に、へいぜいより濃い美しさをもつものだという事を感じた。

「こんど何時いらっしゃいますの。」

「明日もゆきます。お言伝があったら言って下さい。」

お玉さんはややためらっていたが、

「どうぞね。おだいじになすって下さいと言って下さいまし。わたしもお癒りになることをお祈りしておりますから。」

私は表とお玉さんの交情が、あたかも美しい物語りめいたもののような気がして、私の表に対する懐しい友愛は、とりもなおさずお玉さんを愛する情愛になるような気がするのであった。二人をならべて見るとき、私のかたよった情熱はいつもこの二人をとり揃えて眺めることに、より劇しい滑らかな愛を感じるのであった。

「あなたは本当に表を愛しているのでしょうね。」

私は思わず言った。そしてお玉さんが顔を赤めたとき、言わなくともよいことを言ったと思った。