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Japanische Klassiker mit Furigana

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あるしょうじょのしまで

或る少女の死まで 他二篇

室生 犀星

Lesen Sie 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.554 Zeichen · 228 Bildschirme

Aozora Bunko

しかも彼は一日ずつ何者かに力を掠められてゆくもののように、自分の生命の微妙な衰えを凝視しているさまが、私をしてこの友が死を否定していながら次第に肯定してゆくさまが、読み分けられて行くのであった。

「病気になってから書いたんだね。」

「四、五日前に書いたのだ。やはりその気持から離れられないのだ。」

私たちはまた暫く黙っていた。表はその間に二、三度咳をした。ちからのない声は、私をして面をそむけさせた。私はときどきは伝染はしないだろうかという不安を感じたが、しかしすぐに消えて行った。

私は間もなく別れてかえった。かえるときにひどく発熱していた。

もう夏は残る暑さのみ感じられるだけで、地上の一切のものは凡て秋のよそおいに急ぎつつあった。寺の庭の菊がつぼみをもったり、柿が重そうに梢にさがり出した。けれども土は乾き切って白かった。なぜかそれらを見ていると、夏の終りから秋の初めに移る季節のいみじい感情が、しっとりと私のこころに重りかかってくるのであった。

秋のお講連中が三十三ヶ所の札所廻りに、よく私の寺の方へもやって来た。寂しい白の脚絆をはいた女連れのなかに、若い娘だちも雑っていた。