Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

あるしょうじょのしまで

或る少女の死まで 他二篇

室生 犀星

Lesen Sie 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.554 Zeichen · 228 Bildschirme

Aozora Bunko

そのうららかに晴れあがった夏の午前らしい日光の鮮かさ快活さ喜ばしさが、これまでに見たことも経験したこともない強く深い愛をもって眺められるのであった。私はその明るい芳ばしい日光の匂いをさえ嗅ぐようにそっと顔を街路の方へさしのぞくようにしたのであった。

私はとても此処を出られそうにも思われなかった。たとえどういう理由があるにしても、私どもは示談ですむことを知っていたし、また私自らが加えた傷でないことも分っていたが、それらの出来事とは全然別な意味で、殆んど精神的に病的な憂鬱な、いろいろな暗いものがよってたかって「此処を永久に出られないよう」にさえ思わせるのであった。ことにああいう明るい街路の存在が、もう二時間以内ここに坐ってからというものは、とても再び愉快にそこを考えてゆけないように思わせるのであった。

私は私のあの静かな下宿の窓を埋めて繁った椎の葉や、落ちついて仕事をしている自分の姿を思い浮べて、さらにこの暗い限られた世界の窮屈さをしみじみ感じた。

そこへ一人の若い酌婦らしい女が、これもやはり鳥打帽をかむった刑事に連れられて入ってきた。そして、すぐ私の傍の床几に坐らせられた。