Japanische Klassiker mit Furigana
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あるしょうじょのしまで
或る少女の死まで 他二篇
室生 犀星
Lesen Sie 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.554 Zeichen · 228 Bildschirme
」
私は裏木戸をあけて、
「這入って御覧なすって下さいまし。」
「では拝見致しましょうか。」
和尚さんが這入って来た。そして堂のところを見まわして、
「なかなかお上手だ。」と言った。
それから和尚さんは袂から珠数を出して、合掌しながら小声で、地蔵経をよみはじめた。まるで枯れきった渋い声でうっとりするような美しいリズムを持った声であった。私はあとで、この地蔵さんを川から拾い上げて来たことなどを話した。
和尚さんは、地蔵さんの縁起について色色話してくれた。堂のところに、この小柄な坊さんは跼んで、いろいろな話をしてくれた。
「人間は何でも自分で善いと思ったことはした方がよい。よいと思ったことに決して悪いことはない。」
和尚さんが帰ると、私はふとこの地蔵さんを寺の方へあげたいと思った。私は姉に相談した。
姉はすぐ賛成した。
「そりゃいいわ。あの和尚さんはきっとお喜びになるわ。」
「じゃ姉さんからお母さんに言って下さい。」
「え。今から言ってあげる。」
姉は母に相談した。母もそれがよいと言ってくれた。かえって、俗家に置くよりも、もとは川の中にあったのだから、お寺へあげた方がよいということになった。