Japanische Klassiker mit Furigana
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そうわ
挿話
徳田 秋声
Lesen Sie 挿話 (そうわ) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.544 Zeichen · 53 Bildschirme
お稽古の真似や」
「己もだんだん長くなってしまったね。まだ誰もここにいるとは思っていないようだけれど」
「ちっとどこぞへ遊びにおいでたら」
「そうするとまたここへ訪ねてくるからね。この間も兄にきかれて困った。嫂はたぶん感づいていても知らん顔をしているけれど、嫂の兄さんがばかに律義な人でね、どこだどこだってしきりに聞くんだ」
「そんな秘し隠しをしなくともいいじゃありませんか。別に悪いところにいるというのじゃないし、女を買うわけでもないんですもの。山中なんかへ行ってるよりか、よほど安心なもんや」
「それにもうしばらく兄の容態も見たいと思っているんだ。今日いいかと思うと、明朝はまた変わるといったふうだから、東京へ帰って、また来るようなことになっても困る」
そのころ病人は少し落ち著いたところで、多勢の人たちによって山から降ろされて、自分の家の茶室に臥ていた。兄はしばらくぶりで、汽車の窓から顔を出している道太を見て、さも懐かしそうな目を見張った。
道太はその日も、しばらくそばについていたが、山にいた時からみると、意識はほとんど完全に恢復されていた。
「今どこにいるんだ」