Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ほうろう
放浪
織田 作之助
Lesen Sie 放浪 (ほうろう) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.399 Zeichen · 47 Bildschirme
夜、警察の者が来て、都亭の主人を拘引して行き、間もなく順平にも呼び出しが来た。ぶるぶる震えて行くと、案の定朝の客が河豚料理に中毒して、四人の内三人までは命だけくい止めたが、一人は死んだという。主人は、ひと先ず帰され、順平は留置された。だらんと着物をひろげて、首を突き出し、じじむさい恰好で板の上に坐っている日が何日も続くともう泣く元気もなかった。寒かろうと、北田が毛布を差入れしてくれた。
二日たった昼頃、紋附を着た立派な服装の人が打っ倒れるように留置場へはいって来た。口髭を生やし、黙々として考えに耽っている姿が如何にも威厳のある感じだったから、こんな偉い人でも留置されるのかと些か心が慰まった。ふと、この人は選挙違反だろうと思った。鄭重に挨拶をして毛布を差出し、使って下さいというと、じろりと横目でにらみ、黙って受けとった。あとで調べの為に呼び出された時、係の刑事に訊くと、あれは山菓子盗りだといった。葬式があれば故人の知人を装うて葬儀場や告別式場に行き、良い加減な名刺一枚で、会葬御礼のパンや商品切手を貰う常習犯で、被害は数千円に達しているということだった。