Japanische Klassiker mit Furigana
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せいだんじゅうにそう
政談十二社
泉 鏡花
Lesen Sie 政談十二社 (せいだんじゅうにそう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.626 Zeichen · 48 Bildschirme
に寄りつきませなんだのが、沢井様へお米が参りまして、ここでもまた、容色が評判になりました時分から、藪からでも垣からでも、ひょいと出ちゃああの女の行くさきを跟けるのでございます。薄ぼんやりどこにかあの爺が立ってるのを見つけましたものが、もしその歩き出しますのを待っておりますれば、きっとお米の姿が道に見えると申したようなわけでございまして。」
十三
「おなじ奉公人どもが、たださえ口の悪い処へ、大事出来のように言い囃して、からかい半分、お米さんは神様のお気に入った、いまに緋の袴をお穿きだよ、なんてね。
まさかに気があろうなどとは、怪我にも思うのじゃございますまいが、串戯をいわれるばかりでも、癩病の呼吸を吹懸けられますように、あの女も弱り切っておりましたそうですが。
つい事の起ります少し前でございました、沢井様の裏庭に夕顔の花が咲いた時分だと申しますから、まだ浴衣を着ておりますほどのこと。
急ぎの仕立物がございましたかして、お米が裏庭に向きました部屋で針仕事をしていたのでございます。
まだ明も点けません、晩方、直きその夕顔の咲いております垣根のわきがあらい格子。