Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
みすじまちかいわい
斎藤茂吉随筆集
斎藤 茂吉
Lesen Sie 斎藤茂吉随筆集 (みすじまちかいわい) von 斎藤 茂吉 (さいとうもきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.559 Zeichen · 37 Bildschirme
一碗一銭五厘ぐらいで赤い唐辛子粉などをかけて食べさせた。今でも浅草の観世音近くに屋台店が幾つもあるけれども、汁が甘くて駄目になった。その頃はあんなに甘くなかった。
私と同様出京して正則英語学校に通っていた従弟が、ある日日本橋を歩いていて握鮓の屋台に入り、三つばかり食ってから、蝦蟇口に二銭しかなくて苦しんだ話をしたことがある。その話を聞いて私は一切すしというものを食う気がしなかった。鰻丼なども上等なもてなしの一つで、半分残すのが礼儀のような時代であったところを思うと、養殖が盛になったために吾々はありがたい世に生きているわけである。
六
そのころ奠都祭というものがあって式場は多分日比谷だったようにおもう。紅い袴を穿いた少女の一群を見て非常に美しく思ったことがある。それから間もなく女学生が紅い袴を穿き、ついで蝦茶の袴がある期間流行して、どのくらい青年の心を牽つけたか知れぬが、そのころはまだそれが、なかった。
東三筋町に近い、鳥越町に渡辺省亭画伯が住んでおられて、令嬢は人力車でお茶の水の女学校に通った。その時は髪を桃割に結って蝦茶の袴は未だ穿いていなかったから私はよくおぼえている。