Japanische Klassiker mit Furigana
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しゃよう
斜陽
Lesen Sie 斜陽 (しゃよう) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 89.822 Zeichen · 176 Bildschirme
いまのわれらに、重厚だの、誠実だの、そんな美徳を要求するのは、首くくりの足を引っぱるようなものだ。重厚? 誠実? ペッ、プッだ。生きて行けやしねえじゃないか。もしもだね、コンチワァを軽く言えなかったら、あとは、道が三つしか無いんだ、一つは帰農だ、一つは自殺、もう一つは女のヒモさ」
「その一つも出来やしねえ可哀想な野郎には、せめて最後の唯一の手段」
と別な紳士が、
「上原二郎にたかって、痛飲」
ギロチン、ギロチン、シュルシュルシュ、ギロチン、ギロチン、シュルシュルシュ。
「泊るところが、ねえんだろ」
と、上原さんは、低い声でひとりごとのようにおっしゃった。
「私?」
私は自身に鎌首をもたげた蛇を意識した。敵意。それにちかい感情で、私は自分のからだを固くしたのである。
「ざこ寝が出来るか。寒いぜ」
上原さんは、私の怒りに頓着なく呟く。
「無理でしょう」
とおかみさんは、口をはさみ、
「お可哀そうよ」
ちぇっ、と上原さんは舌打ちして、
「そんなら、こんなところへ来なけれあいいんだ」
私は黙っていた。このひとは、たしかに、私のあの手紙を読んだ。そうして、誰よりも私を愛している、と、私はそのひとの言葉の雰囲気から素早く察した。