Japanische Klassiker mit Furigana
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しゃよう
斜陽
Lesen Sie 斜陽 (しゃよう) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 89.822 Zeichen · 176 Bildschirme
、立ち上って、おいとました、それだけの事だったのですが、僕は、その日のその時の、そのひとの瞳に、くるしい恋をしちゃったのです。
高貴、とでも言ったらいいのかしら。僕の周囲の貴族の中には、ママはとにかく、あんな無警戒な「正直」な眼の表情の出来る人は、ひとりもいなかった事だけは断言できます。
それから僕は、或る冬の夕方、そのひとのプロフィルに打たれた事があります。やはり、その洋画家のアパートで、洋画家の相手をさせられて、炬燵にはいって朝から酒を飲み、洋画家と共に、日本の所謂文化人たちをクソミソに言い合って笑いころげ、やがて洋画家は倒れて大鼾をかいて眠り、僕も横になってうとうとしていたら、ふわと毛布がかかり、僕は薄目をあけて見たら、東京の冬の夕空は水色に澄んで、奥さんはお嬢さんを抱いてアパートの窓縁に、何事も無さそうにして腰をかけ、奥さんの端正なプロフィルが、水色の遠い夕空をバックにして、あのルネッサンスの頃のプロフィルの画のようにあざやかに輪郭が区切られ浮んで、僕にそっと毛布をかけて下さった親切は、それは何の色気でも無く、慾でも無く、ああ、ヒュウマニティという言葉はこんな時にこそ使用されて蘇生する言葉なのではなかろうか、ひとの当然の侘びしい思いやりとして、ほとんど無意識みたいになされたもののように、絵とそっくり