Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しゃよう
斜陽
Lesen Sie 斜陽 (しゃよう) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 89.822 Zeichen · 176 Bildschirme
そうして私のほうでは、その反対に、だんだん粗野な下品な女になって行くような気もする。なんだかどうも私が、お母さまからどんどん生気を吸いとって太って行くような心地がしてならない。
火事の時だって、お母さまは、燃やすための薪だもの、と御冗談を言って、それっきり火事のことに就いては一言もおっしゃらず、かえって私をいたわるようにしていらしたが、しかし、内心お母さまの受けられたショックは、私の十倍も強かったのに違いない。あの火事があってから、お母さまは、夜中に時たま呻かれる事があるし、また、風の強い夜などは、お手洗いにおいでになる振りをして、深夜いくどもお床から脱けて家中をお見廻りになるのである。そうしてお顔色はいつも冴えず、お歩きになるのさえやっとのように見える日もある。畑も手伝いたいと、前はおっしゃっていたが、いちど私が、およしなさいと申し上げたのに、井戸から大きい手桶で畑に水を五、六ぱいお運びになり、翌日、いきの出来ないくらいに肩がこる、とおっしゃって一日、寝たきりで、そんな事があってからは流石に畑仕事はあきらめた御様子で、時たま畑へ出て来られても、私の働き振りを、ただ、じっと見ていらっしゃるだけである。