Japanische Klassiker mit Furigana
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しゃよう
斜陽
Lesen Sie 斜陽 (しゃよう) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 89.822 Zeichen · 176 Bildschirme
「前から聞いていただきたいと思っていた事ですけどね、お互いに気分のいい時に話そうと思って、きょうまで機会を待っていたの。どうせ、いい話じゃあ無いのよ。でも、きょうは何だか私もすらすら話せるような気がするもんだから、まあ、あなたも、我慢しておしまいまで聞いて下さいね。実はね、直治は、生きているのです」
私は、からだを固くした。
「五、六日前に、和田の叔父さまからおたよりがあってね、叔父さまの会社に以前つとめていらしたお方で、さいきん南方から帰還して、叔父さまのところに挨拶にいらして、その時、よもやまの話の末に、そのお方が偶然にも直治と同じ部隊で、そうして直治は無事で、もうすぐ帰還するだろうという事がわかったの。でも、ね、一ついやな事があるの。そのお方の話では、直治はかなりひどい阿片中毒になっているらしい、と……」
「また!」
私はにがいものを食べたみたいに、口をゆがめた。直治は、高等学校の頃に、或る小説家の真似をして、麻薬中毒にかかり、そのために、薬屋からおそろしい金額の借りを作って、お母さまは、その借りを薬屋に全部支払うのに二年もかかったのである。
「そう。