Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 186.659 Zeichen · 372 Bildschirme
佐々方では。
森山城の神保氏張が、手兵三千をひきいて、前田領の鹿島郡へ侵入し、攻勢の第一火をあげた。
民家を焼きたて、刈入れ前の稲田をふみ荒し、敵の徳山城へ、迫ろうとした。
が、見事、撃退された。
それと前後して、前田方の七尾城の将士も、佐々勢のいる勝山城を衝いた。
しかし、これも、烈しい反撃にあって、七尾へ退却してしまった。
一勝一敗、一進一退であった。――やがて、膠着状態がつづき、大局は、四つに組んだまま動きのとれない様相を呈した。
こうなった時、そこに初めて、統率者の性格というものが、現われずにいない。
佐々成政は、この無変化に、ようやく、しびれを切らして、
「よしおれが」
と、ひそかに、戦略図を按じた結果、
「自身、山越えの間道より、加賀に攻め入り、能登を抑え、続いて、一挙に敵府金沢を踏みつぶして見せん」
と、豪語を放った。
この大挙を思い立ったかれの心理には、
(遠くにある徳川どのや北畠信雄卿へも、わが勇猛のほどお見せ申さん)
とする武人の虚栄心がつよく働いていたことはいうまでもない。
時は、九月八日。
佐々勢の精兵二万余は、
「まず敵の、河北郡の鳥越城を、一蹴ちらしに――」