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Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.841 Zeichen · 376 Bildschirme

Aozora Bunko

和を乞うて、すぐ誓紙を裏切るなど、武門の不信、これ以上な沙汰はない。汝らは汝らの主君に、不信の汚名をきせて、恥を天下につたえたいのか」

「…………」

「しかもふたたび、織田浅井の御両家が、矛を交えるとなれば、小谷の城は、三日と持たぬぞ。越前の援けは遠し、叡山とは湖の隔てがあり、そして今浜にはわが織田家の丹羽五郎左衛門あり、ここには木下藤吉郎がいるものを。……はははは、浅慮な人々ではある」

彼の説く理に抗しきれず、善性坊は、黙念とうなだれてしまった。

藤吉郎はさらに諭した。

「親の心子知らずというたとえがあるが、信長様と浅井家のあいだも、それに近い。信長様には、浅井家に嫁づいているお妹君を庇うお心があるのみでなく、真実、妹聟の長政殿をも、愛しておられる。惜しんでおられるのだ。――然るにその二つが結ばれては、必然、大きな脅威をうける朝倉や叡山などが、たえず両家の不和を謀っている。汝ら家臣の輩も、それに躍って、主家を滅亡へ導こうとするか」

「…………」

「横山城の留守を襲うたこよいのことなども、汝ら一部の浅井家家臣が、主人長政殿のさしずによらず、自分らの私謀でしたこととしておきたいのは――この藤吉郎とても御両家の和睦をふたたび破りたくないからだ。