Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.841 Zeichen · 376 Bildschirme
、機を計っておざったが、その岐阜の手薄に乗じて、雷発一迅、三遠尾濃の諸州を一走りに、都までのぼりゆく心底でおざる。――さればことしの年越しは洛中にあって、正月も都で迎えることになろうとぞんずる。和尚にも、御健固におすごしあるよう……」
「左様かの……」
快川は、浮かない返辞だった。
兵事、政事、何事も和尚にただして、ふかく信頼している信玄は、その顔いろを観るに敏かった。
「和尚には、信玄の思慮に、なんぞ危惧をお抱きであろうか」
「……いや」
快川は、面をあげて、
「あなたの生涯の御大志じゃ、何で不同意なはずはない。……じゃが、おもしろうないのは、将軍義昭の小策である。頻りとあなたへ催促して来たような内書を、あなたのみならず、越後の謙信へもさし向けていると聞く。また、この夏六月、死去されたが、中国の毛利元就へも、同様、出兵をうながしておったらしい」
「その辺のこと、信玄も知らぬではございません。胸中の大策を天下に布くには、なんといっても、上洛せねば行われません」
「可惜、あなた程の人物を、甲斐の盆地に埋もれ果てさせてよいとは、わしとしても思いきれぬ。ゆくゆく御難儀は多かろうと思うが、御旗楯無のすすむところ、敗れた例しのないあなたの麾下だ。