Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.320 Zeichen · 398 Bildschirme

Aozora Bunko

「して、そちと、三人とは、どういう縁故から……?」

「母里太兵衛様には、てまえの妹が、御奉公中から嫁にゆくまで、並ならぬお世話になっておりましたので」

「……ああ、知らなかった。家来三人が、よそながらわしの身を救い出しに来ていたとは」

「ここへお泊りと聞いて、お三人様とも、飛び立つように、すぐお目にかかりに行くと仰っしゃいましたが、どうして、この有馬も油断はなりません。強って、てまえがお止め申して、実は瀬ぶみに参ったわけでございまする」

「そうか。……いや、よく注意してくれた。ここもなかなか人目は多い。わしが宿を立つまでは、近づいてくれるなと伝えてくれい。脚の傷口も癒えきるまでには日数もかかろうが、まず一時の痛みさえ歇んだら播磨へ立つつもりじゃ。ここ五、六日も湯に浸って」

「では、帰りまして、そのようにお伝えいたしておきましょう。しかし、よそながら御身辺は、きっと、お守りしておりますゆえ、まずまず、ここにおいでの間は、大事ないものと、御安心あそばして、ゆるりと御療治なされますように」

新七はそう告げると、長居を避けてすぐ帰った。

すると次の日、池之坊の斜向いにある温泉宿へ、三人づれの旅商人が泊った。