Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.758 Zeichen · 383 Bildschirme
「……いや。筒井殿には、来会の意志がないのでしょう。さもなくば、大和郡山からここまでの坦々たる道、かように時遅れるわけはございませぬ」
「いや、左様な道理はない」
光秀は敢えて云い張った。そして急に藤田伝五を呼び、一書を認めて、急に郡山へ催促の使いにやった。
「伝五、乗換馬も良いのを曳いてまいれよ。駒の足で急ぎに急げば、明朝までに立ち帰れるであろう」
「筒井殿がすぐお会いくださりさえすれば、夜明けと共に帰れましょう」
「会わぬなどというわけはない。深夜たりとも、すぐ会って、返辞をただしてまいるように」
「かしこまりました」
伝五は部下数騎をつれてすぐ峠を下り、木津川沿いに郡山の道を急いで行った。――が、この使いもまだ帰らぬうちに、諸方面の偵察隊は、秀吉の軍勢が疾くも続々東上を開始し、すでにその先鋒部隊は兵庫辺まで来ているという事実を相次いで、ここへ報らせて来た。
「あり得ないことだ。何かの誤報ではないか」
初めのうち、光秀はまだ、そう左右の者へいっていたほど、そのことについて、味方の物見が頻々と報じて来るような秀吉の迅速な行動は、頭から信じきれないような容子だった。