Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.758 Zeichen · 383 Bildschirme
「勝助は、どう思う」
めずらしく勝家が彼に意見を求めた。――日頃、玄蕃のようでなく、何となく主君から疎まれていることを知っている勝助は、常に口数を慎んでいるふうであったが、このとき、
「されば、玄蕃どのの御意見、至極と思われます」
と、神妙に答えた。
血気はみな、戦意に燃えている中で、若いくせに、水のように冷やかでいる勝助の容子は、勇に乏しく、ただこの場合、ぜひなくそう答えたように見えた。
「勝助までが、左様にいうなれば、玄蕃の意にしたごうて、このまま、押し進むといたそう。――が川を打ち越えたら、直ちに、大物見を出し、うかつに、道を急ぐな。足軽多くを先に立て、槍隊をすぐ続かせ、鉄砲組は、後陣の先へ置け。――伏兵の起る際は、得て、鉄砲は近すぎて、咄嗟の用にはたたぬものよ。――敵ありと、大物見の合図あらば、すぐ押太鼓を鳴らし、寸毫乱れをみせるな。組頭どもは、勝家が麾の手もとに眼をあつめよ」
方針はきまった。
人数は、揖斐川を渡り出した。
何事もない。
赤坂方面へとなお進む。
敵影まだ見ず――である。
大物見(斥候隊)は、ずっと離れて、垂井の宿附近まで出ていた。