Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

めいじびじんでん

新編 近代美人伝 (上)

長谷川 時雨

Lesen Sie 新編 近代美人伝 (上) (めいじびじんでん) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.076 Zeichen · 256 Bildschirme

Aozora Bunko

情も恋もあろう若き身が、あの老侯爵に侍いて三十年、いたずらに青春は過ぎてしまったのである。老公爵百年の後の彼女の感慨はどんなであろう。夫を芸妓に心中されてしまった彼女の母親は、新橋に吉田家という芸妓屋を出していた。そして後の夫は講談師伯知である。夫には、日本帝国を背負っている自負の大勲位公爵を持ち、義父に講談師伯知を持った貞子の運命は、明治期においても数奇なる美女の一人といわなければなるまい。

その他淑徳の高い故伊藤公爵の夫人梅子も前身は馬関の芸妓小梅である。山本権兵衛伯夫人は品川の妓楼に身を沈めた女である。桂公爵夫人加奈子も名古屋の旗亭香雪軒の養女である。伯爵黒田清輝画伯夫人も柳橋でならした美人である。大倉喜八郎夫人は吉原の引手茶屋の養女ということである。銅山王古川虎之助氏母堂は、柳橋でならした小清さんである。

横浜の茂木、生糸の茂木と派手にその名がきこえていた、生糸王野沢屋の店の没落は、七十四銀行の取附け騒ぎと共にまだ世人の耳に新らしいことであろう。その茂木氏の繁栄をなさせ、またその繁栄を没落させたかげに、当代の若主人の祖母おちょうのある事を知る物はすけない。