Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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めいじびじんでん

新編 近代美人伝 (上)

長谷川 時雨

Lesen Sie 新編 近代美人伝 (上) (めいじびじんでん) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.076 Zeichen · 256 Bildschirme

Aozora Bunko

奥様、私の光りは消えました。ともし火は消えました。私はいま暗黒の中をたどっています。奥様さっして下さいませ。

「私は臆病なため死遅れてしまいました。でも今の内に死んだら、先生と一緒に埋めてくれましょうね」

笑いながら、戯言にまぎらしてこう言ったのを他の者も軽くきいていたが、臆病と言ったのは本当の気臆れをさして言ったのではなくって、死にはぐれてはならない臆病だったのだ。適当の手段を得ずに、浅間しく生恥か死恥をのこすことについての臆病だったのだ。一番容易に死ぬことが出来て、やりそくないのない縊死をとげるまで、臆病と自分でもいうほど、死の手段を選んでいたのだ。

座の人たちが思いあたることは、この春の興行に、「ヘッダガブラア」が候補になったところ、彼女はどうしても嫌だと言張った。ヘッダのようなあんな烈しい性格のものばかりやるのは嫌だといってきかなかった。その時の反対のしかたが異状だったので、脚本部の人たちも驚いていたのだが、いま思えば自殺の決行について絶えぬ闘争があったのではなかったかと言っている。ヘッダは最後にピストルで自殺する役である。それかあらぬか、それよりもすこし前に彼女はピストルを探して、弾丸だけ探しだして、