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Japanische Klassiker mit Furigana

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めいじびじんでん

新編 近代美人伝 (上)

長谷川 時雨

Lesen Sie 新編 近代美人伝 (上) (めいじびじんでん) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.076 Zeichen · 256 Bildschirme

Aozora Bunko

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そんな風な申込に対して苦笑せずにいられるだろうか? いうまでもなく彼女は彼れを評して、笑うにたえたしれもの、投機師と罵っている。世のくだれるをなげきて一道の光を起さんと志すものが、目前の苦しみをのがれるために、尊ぶべき操を売ろうかと嘲笑した。とはいえ、救いは願っていたのである。そうした悲しい矛盾を忍ばねばならなかった貧乏は、彼女に女らしさを失わぬ返事を認めさせた。

(どうかそういう事は仰しゃらないで、大事をするに足りるとお思いになるならば扶助をお与え下さい。でなければ一言にお断り下さい)

と彼女は明らかな決心を持って、とはいえ事の破れにならぬようにと、余儀なく祈る返事を出した。その後も五十金の借用を申込んだこともある。久佐賀も彼女の家を度々訪ずれた。

久佐賀と懇意になった後、直に彼女の一家は本郷へ引移った。荒物店を譲って、丸山福山町の阿部家の山添いで、池にそうた小家へ移った。其処は「守喜」という鰻屋の離れ座敷に建てたところで、狭くても気に入った住居であったらしかった。家賃三円にて高しといったのでも、質素な暮しむきが見える。現にこの間、歌舞伎座で河合、喜多村の両優によって、はじめて女史の作が劇として上場されたあの「濁り江」