Japanische Klassiker mit Furigana
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いちかわくめはち
新編 近代美人伝 (下)
長谷川 時雨
Lesen Sie 新編 近代美人伝 (下) (いちかわくめはち) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.172 Zeichen · 277 Bildschirme
その一歩かく隔りの末をだに誰かは知りてあゆみそめむぞ
この風や北より吹くかここに住むつめたき人のこころより吹く
この胸に人の涙をうけよとやわれみづからがくるしみの壺
おもひでの翼よしばしやすらひて語れひとときその春のこと
影ならば消ぬべしさはれうつそ身のうつつに見てしおもかげゆゑに
引く力拒むちからもつかれはてて芥のごとく棄てられにしか
たまゆらに家をはなれてわれひとり旅に出でむと思ふときあり
たたかへとあたへられたる運命かあきらめよてふ業因かこれ
執着も煩悩もなき世ならばと晴れわたる空の星にこと問ふ
空しけれ百人千人讃へてもわがよしとおもふ日のあらざれば
夢寐の間も忘れずと云へどわするるに似たらずやとまた歎けりこころ
むしろわれ思はれ人のなくもがなあまりに病めばかなしきものを
――滞洛手帖十四首の中から――
ふるさとはうれし散りゆく一葉さへわが思ふことを知るかのやうに
ふるさとはさびしきわれの心知れば秋の一葉のわかれ告げゆく
叫べども呼べども遠きへだたりにおくれしわれの詮なきつかれ
岐れ路を遠く去り来つ正しともあやまれりとも知らぬ痴人
夕されば今日もかなしき悔の色昨日よりさらに濃さのまされる