Japanische Klassiker mit Furigana
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たびへでて
旅へ出て
宮本 百合子
Lesen Sie 旅へ出て (たびへでて) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.067 Zeichen · 13 Bildschirme
太陽のよくさす部分は銀器を日向で見る様にこまかい五色の色の分るのが有るのさえわかる。
紺青の色も濃くうすく青味勝った所もさほどでない所もある。
銀と紺青といかにもすっきりした取合わせの下に黄金色に輝いて微笑むぶなの木の群がつづいて居る。
山々の銀と紺青が笑むと、ぶなの黄金色は快く笑いかえしてその間の桜のうす紅の花は恥かしがって顔を赤らめる。
いかにも厳ながらやさしい尊い立派な様子だ。
限りない思想の大なるものとさぐりの届かない神秘さがひそんで居る。
山とぶなの木々が笑み合うと自と私の心も軽く笑う。
銀と黄金が考え深い様にまたたくと私の霊は戦く様に共にまたたき無声の声にほぎ歌を誦せばその余韻をうけて私も心の奥深くへと歌の譜を織り込んだ。
銀と黄金と私の心と――
一つの大きなかたまりとなって偉大な宙に最善の舞を舞う。
稲の刈りあとと桑の枯木
田の稲の刈り取られたままひからびた様子は淋しい気持がするものだと先からの人達は云って居る。けれ共二十本ほどずつ一っかたまりになってゴチゴチになって行列を作ってチョキンとなって居るのは淋しい中にも何とはなしおどけた茶化した気持がある。