Japanische Klassiker mit Furigana
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ひめくり
日めくり
壺井 栄
Lesen Sie 日めくり (ひめくり) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.884 Zeichen · 34 Bildschirme
あいにくと、ちょうど、ねんねしかかっていたところでしたの」
「そうですか。わるいところへきましたわね」
「いいえ。でもね、感心してますんですよ。ふたりとも、おとなしくしてましてね。いまはご本をみてさわぎましたけど、いちにち、むりもいわずに、じっとして、このばばと一しょに、家の中にいるんですからね」
ああ、そこをひろみが心配しているのだなと察しながら元子は、
「あのう、千咲ちゃんだけでも、私の方でお預りしましょうか」
「いいえ、せめて子供のめんどうぐらいは私がみますから、どうぞもう。さ、千咲ちゃん、おねんねしましょ」
部屋に引きとった。本をとり上げられて、壮一はまたしめっぽくだまりこんでいる。八十の老婆では、二人の子供でも手が廻りかねるのだろう。
「八十と、五つと、一つか。あんまり世代がはなれすぎてるのね」
さっきからだまって、部屋の隅で夕刊をみている文吉に元子はそっとささやき、
「さ、さ、さ、壮ちゃん。いいことおしえてあげるわね」
だまって顔を上げる壮一に、
「ね、紙とえんぴつとかして。おもしろい歌、おしえてあげる」
壮一はきげんのなおってくる自分にてれでもするようにあごを引き、ええーという口をして紙とえんぴつをもってきた。