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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぎじんのすがた

日本の怪談

田中 貢太郎

Lesen Sie 日本の怪談 (ぎじんのすがた) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 56.030 Zeichen · 115 Bildschirme

Aozora Bunko

「祈り殺すぞ」

と、云うようなことを云うと白状した。時とすると犬神と思っていたのが、狸であったり、死霊であったりした。

「何しに来た」

と、病人に憑いた原因を聞くと、食物が欲しかったとか、某物(あるもの)が羨ましかったとか、門口を通っていたら其処の犬に吠えられたから、恨みも何もなかったけれども憑いたとか、種々のことを云った。

「それなら、早う帰れ」

と、祈祷者が命令すると、

「帰ります、帰ります」

と、云って幣を動かしていたよりの女が、急に体を動かして背後(うしろ)に倒れる。と、女はけろりとして起きあがる。彼女はもう普通の女になっていた。時とするとその女は、門口ヘまで這って往って倒れることがあった。

「帰らない、怨みがあるからとり殺す」

などと云う者もあった。中には、

「握り飯をこしらえて、俺の家の門口まで持って往ってくれるなら、帰る」

と、だだをこねる者もあった。病人の家ではそのとおりにした。漬物が欲しいと云えば漬物を持って往った。貰った方では知らないから感謝しているが、贈った方は舌を出した。で、私の村では、思いもうけない処から物をもらうと、

「家の犬神が云やしなかったろうか」