Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

きゅうしゅじん

旧主人・芽生

島崎 藤村

Lesen Sie 旧主人・芽生 (きゅうしゅじん) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 149.813 Zeichen · 302 Bildschirme

Aozora Bunko

猶(なお)、埋葬の日を知らせよなどと言ってくれた。

看護婦や附添の女にも別れて、私はショウルに包んだお房の死体を抱きながら、車に乗った。他のものも車で後(あと)になり前(さき)になりして出掛けた。本郷から大久保まで乗る長い道の間、私達は皆な疲労(つかれ)が出て、車の上で居眠を仕続けて行った。

お菊と違って、姉の方は友達が多かった。私達が大久保へ入った頃は、到る処に咲いている百日紅(さるすべり)のかげなぞで、お房と同年位の短い着物を着た、よく一緒に遊んだ娘達にも逢った。ガッカリして私達は自分の家に帰った。

「貴方は男だから可(よ)う御座んすが、こちらの叔母さんが可哀そうです」

弔いに来る人も、来る人も、皆な同じようなことを言ってくれた。留守を頼んで置いた甥(おい)はまた私の顔を眺めて、

「私も家のやつに子供でも有ったら、よくそんなことを考えますが、しかし叔父さんや叔母さんの苦むところを見ると、無い方が可いかとも思いますね」

と言っていた。

こうして復た私の家では葬式を出すことに成った。お房のためには、長光寺の墓地の都合で、二人の妹と僅(わず)か離れたところを択(えら)んだ。