Japanische Klassiker mit Furigana
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わせだだいがく
早稲田大学
尾崎 士郎
Lesen Sie 早稲田大学 (わせだだいがく) von 尾崎 士郎 (おざきしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.204 Zeichen · 220 Bildschirme
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新藤は、歩きながら、ぺっぺっと唾液を吐いた。「恩賜館組がみんな高田派ちうことになると、学生は大半高田派になっちまうわい、岩橋は真面目すぎるけんのう、わしゃ、あの人物を葬るに忍びんよ」。
「しかし、よかったな、今夜の岩橋の態度は」。
「そりゃ立派にゃちがいないが、あそこへ学長秘書の加藤がはいってくるとすっきりせんのう――わしゃ、今夜ひと晩考えてみるが、天野が無能ちうのは、こりゃほんとかも知れん、いや、岩橋も若いよ、若い、若い、うっかりすると東山にみんなやられちまうぞよ」。
学生老政客の新藤は、ひとりで、ぶつぶつ呟きながら、新藤洋服店と、ペンキで書いた看板の出ている家の前までくると、
「まア、ええわい、ええわい――今夜はこらえてくれよ」。
といって片手をあげ、裏木戸の方へ曲っていった。
西方はその晩から下戸塚の素人下宿の二階で起居することになった。あくる朝、二階の部屋で眼をさますと、五十ちかい女主人がはいってきて、この方が朝早くお見えになって、玄関でしばらく待っていらっしゃいましたといいながら、うろんそうな瞳をかがやかした。「警視庁巡査、鱈野一五郎」と印刷してあるほそ長い名刺である。