Japanische Klassiker mit Furigana
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わせだだいがく
早稲田大学
尾崎 士郎
Lesen Sie 早稲田大学 (わせだだいがく) von 尾崎 士郎 (おざきしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.204 Zeichen · 220 Bildschirme
彼はとびつくようにして西方の肩をおさえた。「待っていたよ、――ああ、ほんとによかった、おれが独断で、君の演題をつけてしまったから諒解してくれたまえ、君が来なかったら、おれひとりで武断派に対抗するつもりだった」。
青木は西方の耳に口をよせてささやいてから、こんどはみんなに聞えるような大きい声でいった。「永井の態度が曖昧なんだ、最初は必ず出席するといったくせに、あとになって急にことわってきたんだが、――どうもハッキリしないね」。「おれは、しかし」。
西方が当惑したように顔をしかめてみせた。「新宿署にいるとき、じっくり考えてみたんだが、もうこの運動はおれたちがやろうと思っていたこととはまったく別の方向へそれてしまったよ、今のおれにいうべき言葉があれば、それは純粋な学生の運動にかえれということだけだ、おれが前に革命の縮図だといった言葉だって、学校を混乱に陥れるという意味じゃない、青年の情熱に訴えて現実を正視するというところにだけ」。西方が続いて何か言おうとしたとき、大道具の立てかけてある壁際から唸るような怒号が起った。腹這いになって、ビラやチラシの整理をしていた学生たちがざわざわと立ちあがった。