Japanische Klassiker mit Furigana
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わせだだいがく
早稲田大学
尾崎 士郎
Lesen Sie 早稲田大学 (わせだだいがく) von 尾崎 士郎 (おざきしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.204 Zeichen · 220 Bildschirme
全国からあつまる民間の有志は連日会合をひらいて決議を行ったが、そのたびごとに険悪な空気は、いよいよおさえがたいものになってきた。もはや、建白や勧告なぞというなまぬるい手段を云為する時機ではない。群集の一部は早くも暴徒化して、直接行動に出ようとする計画を立てている。日本刀を腰にして総理大臣官邸や外務大臣官邸の前を徘徊する壮士の数は政府の弾圧が加わるにつれて、あとからあとからと数がふえてくる始末で、伊藤、井上をはじめ閣僚たちは自由に外出することもできないような不安におびやかされた。
もはや、政府の威力をもって押しとおすべき時機は過ぎた。このとき、政府は憲法草案起草中の伊東巳代治から、この改正案撤回の勧告をうけたので全閣僚列席の上、伊東の意見を詳細に聴取してから、ついに無期延期が決議され、七月二十九日(二十年)、井上外務大臣の名義をもって、日本政府は各国政府に対し、諸法律編成の完備を期することを先決問題とすべき事情下にあるが故に、条約改正はそれから以後に持ち越す予定である、――という不得要領な通告を発した。
しかし、時機すでにおそしである。政府は条約改正延期によって激昂する民心を抑え得るものと考えていたが、ひとたび火の手をあげた打倒藩閥政府の運動は改正案撤回などによって停止することのできないところまで来てしまっ