Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.372 Zeichen · 67 Bildschirme
新十郎はさッきから保太郎の手のホータイに気をつけていたが、
「どうやら、あなたも重二郎さん同様、今も武ばったことがお好きのようで。モーロー車夫と組打ちなさったのではないでしょうな」
と笑いながち冗談を云った。両手の手首から掌にかけて同じようにホータイしている。保太郎もくすぐったそうに笑顔で答えて、
「つまらぬものが目にとまりましたな。どうも恐縮なことで……」
と、ごまかした。
新十郎はあつく礼をのべて、保太郎やチヨにイトマをつげたが、待たせておいた馬車に乗って、お寺へ行く道で、
「三原保太郎さんは両足の足クビにもホータイをまいていましたね。手のホータイは隠せないが、なにも、あの足クビのホータイまで見せなくとも良かったんだなア。あの方は自分の居間に坐ったまま私たちを迎え入れ、帰る時には立って送って下さったが、私たちの後から歩いてくる分には足クビのホータイは見えない。玄関で私たちが振りむいてイトマをつげた時にはあの方々は坐って見送っていましたからね」
虎之介は呆れて、
「それが、どうしたね」
「ナニ、あの人が女中をよびに立ったとき、足クビのホータイが見えたのですよ」