Japanische Klassiker mit Furigana
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ほしじょろう
星女郎
泉 鏡花
Lesen Sie 星女郎 (ほしじょろう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 52.344 Zeichen · 104 Bildschirme
十九
「後で聞きますと、それが山へ来る約束の日だったので、私の膝に居る女が、心待に古家の門口まで出た処へ、貴下が、例の異形で御通行になったのだそうです。
その円髷に結った姉の方は、竹の橋から上ったのだと言いました。つい一条路の、あの上りを、時刻も大抵同じくらい、貴下は途中でお逢いになりはしませんでしたか。」
先達は怪訝な顔して、
「されば、……ところで、その婆さんはどうしましたな、坂下に立ったのを御覧になった時は、傍についていたというお話続きの、」
とかえってたずねる。
「それは峠までは来ませんでした。風呂敷包みがあったので、途中見懸けたのを、頼んで、そこまで持たして来たのだそうで。……やっぱりその婆さんは、路傍に二人で立っていた一人らしく思われます。その居た処は、貴下にお目にかかりました、あの縄張をした処、……」
「さよう。」
「あすこよりは、ずっと麓の方です。」
「すると、そのどちらかは分りませんが、貴辺に分れて下山の途中で、婆さん一人にだけは逢いました。成程――承れば、何か手に包んだものを持っていた様子で――大方その従伴をして登った方のでありましょうな。