Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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げっせかいばっしょうき

月世界跋渉記

江見 水蔭

Lesen Sie 月世界跋渉記 (げっせかいばっしょうき) von 江見 水蔭 (えみすいいん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.132 Zeichen · 19 Bildschirme

Aozora Bunko

側によってその字を読むと、英文と日本文とで、

明治四十年十月大日本帝国月世界探検隊この地に達す、一行の姓名を刻んで紀念となす。

工学博士 桂田啓次

理学博士 月野 清

日本少年 星岡光雄

同    空地晴次

助手   山本 広

同    卯山飛達

と記してある。

「博士はもう一番にここまで来たんだ。」

と一同はその無事なのを知って、いずれも安堵の胸を撫で下したが、晴次は又、

「それにしてもここからどちらへ行かれたでしょう。」

「さようさ。」と博士は四辺を見廻していたが、

「とにかくこの山を向側に越して、今少し行って見よう。」

と、その紀念碑の裏に廻った。こちらは足の掛りもないほど急で、頂上から下を見ると眼も眩むばかり幾十万丈とも知れぬ深さだ。

光雄はその一番先きに突き出している岩の上に這い出て下を見ていたが、立ち上ろうとする途端によろよろとして底知れぬ千仭の谷に真倒様に落ちて終った。

晴次はこの有様に吃驚して、どうしようと度を失っていると博士は手帳に、

「さああの後に蹤いて一同も飛び降りるんだ。」

「え? ここから」

と晴次が吃驚するまもなく博士は勢をつけて飛んだ。

乱暴※ 乱暴※