Japanische Klassiker mit Furigana
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とうかいどうごじゅうさんつぎ
東海道五十三次
岡本 かの子
Lesen Sie 東海道五十三次 (とうかいどうごじゅうさんつぎ) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.849 Zeichen · 28 Bildschirme
小松というのは母方の実家の姓だと言った。彼は次男なので、その方に子が無いまま実家の後を嗣いだのであった。
「すると作楽井さんは、もうお歿くなりになりましたか。それはそれは。だが、年齢から言ってもだいぶにおなりだったでしょうからな」
「はあ、生きておれば七十を越えますが、一昨年歿くなりました。七八年前まで元気でおりまして、相変らず東海道を往来しておりましたが、神経痛が出ましたので流石の父も、我を折って私の家へ落着きました」
小松技師の家は熱田に近い処に在った。そこからは腰の痛みの軽い日は、杖に縋りながらでも、笠寺観音から、あの附近に断続して残っている低い家並に松株が挟まっている旧街道の面影を尋ねて歩いた。これが作楽井をして小田原から横浜市に移住した長男の家にかかるよりも熱田住みの次男の家へかからしめた理由なのであった。
「私もときどき父に附添って歩くうちに、どうやら東海道の面白味を覚えました。この頃は休暇毎には必ず道筋のどこかへ出かけるようにしております」
小松技師は作楽井氏に就ていろいろのことを話した。作楽井氏も晩年には東海道ではちょっと名の売れた画家になって表具や建具仕事はしなくなったことや、私の主人に、まだその後街道筋で見付けた参考になりそうな事物を教えようとて作楽井氏が帳面につけたものがあるから、それを