Japanische Klassiker mit Furigana
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かきのたね
柿の種
寺田 寅彦
Lesen Sie 柿の種 (かきのたね) von 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 70.202 Zeichen · 139 Bildschirme
まんじゅうの前に動いた私の心の惰性は、ついその隣の紙風船屋へ私を導いて、そこで私に大きな風船玉を二つ買わせた。
まんじゅうを食う事と、紙風船をもてあそぶ事との道徳的価値の差違いかんといったような事を考えながら、また子供の手をひいて暮れの銀座の街をぶらぶらとあてもなく歩いて行った。(大正十一年二月、渋柿)
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祖父がなくなった時に、そのただ一人の女の子として取り残された私の母は、わずかに十二歳であった。
家を継ぐべき養子として、当時十八歳の父が迎えられる事になったが、江戸詰めの藩公の許可を得るために往復二か月を要した。
それから五十日の喪に服した後、さらに江戸まで申請して、いよいよ家督相続がきまるまでにまた二か月かかった。
一月二十七日に祖父が死んで、七月四日に家督が落ち着いたのだそうである。
喪中は座敷に簾をたれて白日をさえぎり、高声に話しする事も、木綿車を回すことさえも警められた。
すべてが落着した時に、庭は荒野のように草が茂っていて、始末に困ったそうである。(大正十一年四月、渋柿)
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安政時代の土佐の高知での話である。