Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
かきのたね
柿の種
寺田 寅彦
Lesen Sie 柿の種 (かきのたね) von 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 70.202 Zeichen · 139 Bildschirme
曙町より(十三)
もっとも、あるいはそれからまたもう一遍立ち帰ったかどうか、そこまでは見届けないからわからない。
それはどうでもいいが、とにかく安倍君というものと、自分というものとが、このかわいい学生の謙譲なる購買力の前で、立派な商売敵となって対立していた瞬間の光景に、偶然にもめぐり合わせたのであった。
それよりも、もしあの学生が「藪柑子集」を読んだとしたら、その内容から自然に想像するであろうと思われる若い昔の藪柑子君の面影と、今ここで、水ばなをすすりながら「性的犯罪考」などをあさっている年取った現在の自分の姿との対照を考えると、はなはだ滑稽でもあり、また少しさびしくもあった。
哲学も科学も寒き嚔哉(昭和八年二月、渋柿)
曙町より(十三)
デパートなどで、時たま、若い年ごろの娘の装身具を見て歩くことがある。コートとか帯とか束髪用の櫛とか、そういうものを見るときに、なんだか不思議なさびしさを感じることがある。自分の二人の娘は当人たちの好みで洋服だけしか着ない。髪も断髪であるから、こういう装身具に用はないのである。
しかし、それなら、もしも娘たちが和服も時々は着て、そうして髪も時々は島田にでも結うのであったら、父なる自分ははたしてこれらの装身具をどれだけ喜んで買ってやることができるであろうか。