Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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さくらじま

桜島・日の果て・幻化

梅崎 春生

Lesen Sie 桜島・日の果て・幻化 (さくらじま) von 梅崎 春生 (うめざきはるお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 169.810 Zeichen · 345 Bildschirme

Aozora Bunko

「そりゃ僕は怠けて学校に出ないのは事実だけれど、これにはまた色々な事情があることで、天願さんには判らないこともあると思うんだ。性格と言うけれど――そりゃ明日からでも出ようと思ったら、さっそうと登校出来る。それだけの心構えは何時だってあるのですよ」

「自由意志で学校に出ないと言うのだろう」と天願氏が言った。「それは僕は信じないな。実際には登校していないじゃないか」とにやにや笑った。

私は瞼の裏に物うい一日の行程を描いて見て居た。此の上無い退屈の瞬間がずらずらと連続してそれが昼寝をしたり魚をおかずに飯食ったりそうした現実を組立てて居るようであった。学校に通う制服姿の私の影像から、極度に遠く離れた何とも言いようの無い退屈の世界であった。

「話を変えようよ。臨終にぶっつかったり、学校の話を聞かされたりしては、いい加減くさるよ」

私達は、郊外に行きたいという話や、何処其処の喫茶店が珈琲を値上したのは怪しからんとか、又、女の生理についていろいろ話をした。天願氏は、何処で覚えて来るのか知らないが、雑学の大家で、つまらないことを沢山知って居る。

会話の何処かに穴があいて、すうすうと風が吹き抜けるような気がする。