Japanische Klassiker mit Furigana
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おけはざまのかっせん
桶狭間合戦
菊池 寛
Lesen Sie 桶狭間合戦 (おけはざまのかっせん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.784 Zeichen · 26 Bildschirme
隙を与えず盛重等、門を十文字に開いて突出して来た。元康之を望み見て、これは決死の兵だから接戦してはかなわない、遠巻にして弓銃を放てと命じたので、盛重等は忽ちにして矢玉の真ただ中にさらされて、その士卒と共に倒れた。元康の士筧正則等が之に乗じて進み、門を閉ざす暇を与えずに渡り合い、松平義忠の士、左右田正綱一番乗りをし、ついに火を放って焼くことが出来た。元康はそこで、松平家次に旗頭の首七つを、本陣の義元の下に致さしめて、捷を報告させた。義元、我既に勝ったと喜び賞して、鵜殿長照に代って大高城に入り人馬を休息させる様に命じ、長照には笠寺の前軍に合する様命じた。これが両軍接戦のきっかけであるが清須に在る信長は悠々たるものであった。
前夜信長は重臣を集めたが一向に戦事を議する様子もなく語るのは世俗の事であった。気が気でなくなった林通勝は、進み出て云った。「既に丸根の佐久間から敵状を告げて来たが、義元の大軍にはとても刃向い難い。幸に清須城は天下の名城であるからここに立籠られるがよかろう」と。
信長はあっさり答えた。「昔から籠城して運の開けたためしはない。明日は未明に鳴海表に出動して、我死ぬか彼殺すかの決戦をするのみだ」