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Japanische Klassiker mit Furigana

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もりのなかのいぬころ

森の中の犬ころ

小川 未明

Lesen Sie 森の中の犬ころ (もりのなかのいぬころ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.180 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

」と、小僧さんたちは、そんな話をしていたのです。これを聞いた、母犬は、おどろきました。なぜなら、たとえしんせつそうに見える人間でも、そうしたことをやりかねないからです。

「私も、はじめは、何不自由なく、かわいがられたものだ。それを、どういうわけか、いつからともなくきらわれて、私は、ついに、おいてきぼりにされて、飼い主は、どこへかいってしまった。私は、いまでも、その人たちをなつかしく、慕わしく思っているばかりでなく、ご恩を受けたことを、けっして忘れはしない。けれど、こんなことがあってから、人間を信じていいものかわからなくなった……。」と、母犬は考えました。

母犬は、だれにも、気づかれない間に、小犬たちをつれて、そこからほど隔たった、ある森の中に引っ越してしまいました。

その森は、ある大きな屋敷の一部になっていたのです。破れた垣根からは、犬ばかりでなく、近所に住む人間の子供たちも、ときどき、出入りをしました。秋になると、どんぐりの実が落ちれば、また、くりの実なども落ちるのでありました。

母犬と小犬が、この森の中にうつったのは、まだ春のころでありました。