Japanische Klassiker mit Furigana
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もりのなかのいぬころ
森の中の犬ころ
小川 未明
Lesen Sie 森の中の犬ころ (もりのなかのいぬころ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.180 Zeichen · 5 Bildschirme
町のある酒屋の小舎の中で、宿無し犬が子供を産みました。
「こんなところで、犬が子を産みやがって困ったな。」と、主人は小言をいいました。これも、小僧たちが、平常小舎の中をきれいに片づけておかないからだと、小僧たちまでしかられたのであります。
「この畜生のために、おれたちまでしかられるなんて、ばかばかしいこった。犬の子を河へ流してきてしまえ。」と、小僧たちは話をしました。
「そんな、かわいそうなことをするもんじゃない。目があいたらどこかへ持っていって捨てておいで。」と、かみさんがいいました。
そのうちに、小犬たちは、だんだん目が見えるようになりました。そして、よちよちと、短い、筆先のような尾をふりながら歩くようになりました。「どうか、もうすこし、子供たちが大きくなるまで、ここにおいてください。」と、あわれな母犬はものをいわないかわりに、目で小僧さんたちに訴えたのであります。けれどそれは許されませんでした。
「だれか、もらいてがあるといいんだがな。」
「警察へつれていくと、一ぴき三十銭になるぜ。君つれていかないか?」
「ばかにするない。晩に、どこかへ、リヤカーに載せて捨ててきてやろう。