Japanische Klassiker mit Furigana
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はし
橋
池谷 信三郎
Lesen Sie 橋 (はし) von 池谷 信三郎 (いけたにしんざぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.108 Zeichen · 37 Bildschirme
私が何かにつけて、物事を僻んでいやしないかと、しょっちゅうそれを向うで僻んでいるの。父は継母に気兼ねして、私の事は何んにも口に出して言わないの。継母は早く私を不幸な結婚に追いやってしまおうとしているの。そしてどんな男が私を一番不幸にするか、それはよく知っているのよ。継母は自分を苦しめた私を、私はちょっともお継母さんを苦しめたことなんかありはしないのに、私が自分より幸福になることをひどく嫌がっているらしいの。そんなにまで人間は人間を憎しめるものかしら。……中で、私を一番不幸にしそうなのは、ある銀行家の息子なの。ヴァイオリンが上手で、困ったことに私を愛しているのよ。この間、仲人の人がぜひその男のヴァイオリンを聞けと言って、私に電話口で聞かせるのよ。お継母さんがどうしても聞けって言うんですもの。後でお継母さんが出て、大変けっこうですね、今、娘が大変喜んでおりました、なんて言うの。私その次に会った時、この間の軍隊行進曲はずいぶんよかったわね、ってそ言ってやったわ。ほんとはマスネエの逝く春を惜しむ悲歌を弾いたんだったけど。皮肉っていや、そりゃ皮肉なのよ、その人は。