Japanische Klassiker mit Furigana
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うたよみにあたうるしょ
歌よみに与ふる書
正岡 子規
Lesen Sie 歌よみに与ふる書 (うたよみにあたうるしょ) von 正岡 子規 (まさおかしき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.419 Zeichen · 35 Bildschirme
縁語に巧を弄せんよりは真率に言いながしたるがよほど上品に相見え申候。
歌というといつでも言葉の論が出るには困り候。歌では「ぼたん」とは言わず「ふかみぐさ」と詠むが正当なりとか、この詞はこうは言わず必ずこういうしきたりのものぞなど言わるる人有之候えどもそれは根本においてすでに愚考と異り居候。愚考は古人のいうた通りに言わんとするにてもなく、しきたりに倣わんとするにてもなくただ自己が美と感じたる趣味をなるべく善く分るように現すが本来の主意に御座候。ゆえに俗語を用いたる方その美感を現すに適せりと思わば雅語を捨てて俗語を用い可申、また古来のしきたりの通りに詠むことも有之候えど、それはしきたりなるがゆえにそれを守りたるにては無之、その方が美感を現すに適せるがためにこれを用いたるまでに候。古人のしきたりなど申せども、その古人は自分が新に用いたるぞ多く候べき。
牡丹と深見草との区別を申さんに生らには深見草というよりも牡丹という方が牡丹の幻影早く著く現れ申候。かつ「ぼたん」という音の方が強くして、実際の牡丹の花の大きく凜としたるところに善く副い申候。ゆえに客観的に牡丹の美を現さんとすれば牡丹と詠むが善き場合多かるべく候。