Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ざんせつのげんぞう
残雪の幻像
中村 清太郎
Lesen Sie 残雪の幻像 (ざんせつのげんぞう) von 中村 清太郎 (なかむらせいたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.801 Zeichen · 10 Bildschirme
打捨てておけば、遠からずわからなくなったかも知れない、末期の際に来ていたらしい。
これらの幻像の出るのは、鑓ガ岳の南に続く大雪田、土地の人がオ出ッ原と呼ぶ処で、その南側、奥不帰の連峯に寄った辺である。ここはどうも一つの大きなカール(氷河遺跡)ではないかと、私は前からひそかに考えていたのであるが、近ごろ辻村太郎博士からの消息で、新らしいこの地のカール説を承って、はなはだ愉快に思ったことだ。鶴首の雪形はそのカールの南側の壁の一部で、全く鶴の首らしく長い嘴を持っている。しかし、体躯はむしろ七面鳥か何かのようである。それで鶴首――と首に限った名が付いたのであろう。ただし鶴と言っても、雪に映った鶴の黒影である。
「鑓ガ岳の鶴首と鶏――北城村四谷より」のキャプション付きの図
鑓ガ岳の鶴首と鶏――北城村四谷より
鶏は鶴のすぐ右手、カールの底に在って、形は誠に小さいが雌雄二羽が向い合い、雄鶏は頭を挙げて、さながらトキを作っているような姿勢であるのも面白い。私見ではこれらの実体は、或は堆石堤ではないかと思うが、その点はなお、辻村博士のような専門学者の説をたたいて見たいと思っている。