Japanische Klassiker mit Furigana
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かごつるべ
江戸情話集
岡本 綺堂
Lesen Sie 江戸情話集 (かごつるべ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 203.779 Zeichen · 407 Bildschirme
お金は帰りにここへも寄って、外記の生まれ年月をいって判断を頼んだ。占い者は首をひねって、今度の病気はすぐに癒る。しかし、この人は半年のうちに大難があると脅すように言った。
迷信のつよい廓の女は身の毛がよだって早々に帰って来た。しかし綾衣にむかって正直に天機を洩らすのを憚って、今度の病気だけのうらないを報告しておいた。それでも此のおそろしい秘密を自分ひとりの胸に抱えているのは何だか不安なので、ある時そっと新造の綾鶴にささやいた。それが又いつか綾衣の耳へもはいった。
「そんなら、わたしのも見てもらっておくんなんし」
お金は薄気味わるがって毎日ゆきしぶっているので、今度は綾衣がふだんから贔屓にしているお静という仲の町の芸妓が頼まれた。お静は田町へ行って綾衣の生まれ月日を言うと、占い者は又もひたいに皺を寄せて、この女には剣難の相があると言った。お静も真っ蒼になってふるえて帰った。綾衣にむかって何と答えてよかろうか、お静も一時はひどく困ったが、もう四十に近い女だけに彼女は考え直した。
花魁は夜毎に変った客に逢う身である。どんな酔狂人か気まぐれ者に出逢って、いつどんな災難を受けまいものでもない。