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Japanische Klassiker mit Furigana

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えどげいじゅつろん

江戸芸術論

永井 荷風

Lesen Sie 江戸芸術論 (えどげいじゅつろん) von 永井 荷風 (ながいかふう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 85.130 Zeichen · 167 Bildschirme

Aozora Bunko

浮世絵の板画が肉筆の画幅に見ると同じき数多の色彩を自由に摺出し得るまでには幾多の階梯を経たりしなり。浮世絵木板摺の技術は大津絵の板刻に始まり、菱川師宣の板画及書籍挿画に因りて漸次に熟練し、鳥居派初期の役者絵出るに及びて益民間の需要に応じ江戸演劇と相並て進歩発達せるなり。然れども当時の板画は悉く単色の墨摺にして黒色と白色との対照を主とし、これに丹及び黄色褐色等を添付したれども、こは墨摺の後に筆を以て補色したるものなるが故に、いまだ純然たる色摺板物の名称を下し得べきものにては非ざりき。此の如き手摺の法は進んで享保に至り漆絵と呼びて黒色の上に強き礬水を引きて光沢を出し更に金泥を塗りて華美を添ふるに至りしが、やがて寛保二、三年(西暦一七四二年あるひは三年)奥村政信の門人西村重長、一枚の板木にて緑色及び紅色二度摺の法を案出するや、浮世絵はここに始めて真正なる彩色板刻の技術に到達するを得たりしなり。この二色摺は即ち紅絵と称するものにしてその発明当初においては極めて小形の板画のみに応用せられたり。されば大判のものには従来の丹絵及び漆絵依然として行はれたりしが漸次一般の浮世絵師の採用する処となり、その発明者西村重長と相並んで当時の名手と称せられし石川豊信鳥居清満らの制作専らこの二色摺となるに及び、正徳享保の原始的なる