Japanische Klassiker mit Furigana
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うきぐも
浮雲
二葉亭 四迷
Lesen Sie 浮雲 (うきぐも) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.980 Zeichen · 222 Bildschirme
父親は不図感染した風邪から余病を引出し、年比の心労も手伝てドット床に就く。薬餌、呪、加持祈祷と人の善いと言う程の事を為尽して見たが、さて験も見えず、次第々々に頼み少なに成て、遂に文三の事を言い死にはかなく成てしまう。生残た妻子の愁傷は実に比喩を取るに言葉もなくばかり、「嗟矣幾程歎いても仕方がない」トいう口の下からツイ袖に置くは泪の露、漸くの事で空しき骸を菩提所へ送りて荼毘一片の烟と立上らせてしまう。さて人が没してから家計は一方ならぬ困難、薬礼と葬式の雑用とに多もない貯叢をゲッソリ遣い減らして、今は残り少なになる。デモ母親は男勝りの気丈者、貧苦にめげない煮焚の業の片手間に一枚三厘の襯衣を縫けて、身を粉にして了ぐに追付く貧乏もないか、どうかこうか湯なり粥なりを啜て、公債の利の細い烟を立てている。文三は父親の存生中より、家計の困難に心附かぬでは無いが、何と言てもまだ幼少の事、何時までもそれで居られるような心地がされて、親思いの心から、今に坊がああしてこうしてと、年齢には増せた事を言い出しては両親に袂を絞らせた事は有ても、又何処ともなく他愛のない所も有て、浪に漂う浮艸の、うかうかとして月日を重ねたが、父の死後便のない母親の辛苦心労を見るに付け聞くに付け、小供心にも心細くもまた悲しく、始めて浮世の塩が身に浸みて、