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Japanische Klassiker mit Furigana

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うきぐも

浮雲

二葉亭 四迷

Lesen Sie 浮雲 (うきぐも) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.980 Zeichen · 222 Bildschirme

Aozora Bunko

疾視付けられた者は通りすがりの巡査で、巡査は立止ッて不思議そうに文三の背長を眼分量に見積ッていたが、それでも何とも言わずにまた彼方の方へと巡行して往ッた。

愕然として文三が、夢の覚めたような面相をしてキョロキョロと四辺を環視わして見れば、何時の間にか靖国神社の華表際に鵠立でいる。考えて見ると、成程俎橋を渡ッて九段坂を上ッた覚えが微に残ッている。

乃ち社内へ進入ッて、左手の方の杪枯れた桜の樹の植込みの間へ這入ッて、両手を背後に合わせながら、顔を皺めて其処此処と徘徊き出した。蓋し、尋ねようと云う石田の宿所は後門を抜ければツイ其処では有るが、何分にも胸に燃す修羅苦羅の火の手が盛なので、暫らく散歩して余熱を冷ます積りで。

「シカシ考えて見ればお勢も恨みだ」

ト文三が徘徊きながら愚痴を溢し出した。

「現在自分の……我が、本田のような畜生に辱められるのを傍観していながら、悔しそうな顔もしなかッた……平気で人の顔を視ていた……」

「しかも立際に一所に成ッて高笑いをした」ト無慈悲な記臆が用捨なく言足をした。

「そうだ高笑いをした……シテ見れば弥々心変りがしているかしらん……」