Japanische Klassiker mit Furigana
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うきぐも
浮雲
二葉亭 四迷
Lesen Sie 浮雲 (うきぐも) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.980 Zeichen · 222 Bildschirme
奥坐舗を窺いて見ると、杯盤狼藉と取散らしてある中に、昇が背なかに円く切抜いた白紙を張られてウロウロとして立ている、その傍にお勢とお鍋が腹を抱えて絶倒している、が、お政の姿はカイモク見えない。顔を見合わしても「帰ッたか」ト云う者もなく、「叔母さんは」ト尋ねても返答をする者もないので、文三が憤々しながらそのままにして行過ぎてしまうと、忽ち後の方で、
(昇)「オヤこんな悪戯をしたネ」
(勢)「アラ私じゃ有りませんよ、アラ鍋ですよ、オホホホホ」
(鍋)「アラお嬢さまですよ、オホホホホ」
(昇)「誰も彼も無い、二人共敵手だ。ドレまずこの肥満奴から」
(鍋)「アラ私じゃ有りませんよ、オホホホホ。アラ厭ですよ……アラー御新造さアん引」
ト大声を揚げさせての騒動、ドタバタと云う足音も聞えた、オホホホと云う笑声も聞えた、お勢の荐りに「引掻てお遣りよ、引掻て」ト叫喚く声もまた聞えた。
騒動に気を取られて、文三が覚えず立止りて後方を振向く途端に、バタバタと跫音がして、避ける間もなく誰だかトンと文三に衝当ッた。狼狽た声でお政の声で、
「オー危ない……誰だネーこんな所に黙ッて突立ッてて」