Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うきぐも

浮雲

二葉亭 四迷

Lesen Sie 浮雲 (うきぐも) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.980 Zeichen · 222 Bildschirme

Aozora Bunko

高笑いの声がする内は何をしている位は大抵想像が附たからまず宜かッたが、こう静ッて見るとサア容子が解らない。文三些し不安心に成ッて来た。「客の相手に叔母は坐舗へ出ている。お鍋も用がなければ可し、有れば傍に附てはいない。シテ見ると……」文三は起ッたり居たり。

キット思付いた、イヤ憶出した事が有る。今初まッた事では無いが、先刻から酔醒めの気味で咽喉が渇く。水を飲めば渇が歇まるが、シカシ水は台所より外には無い。しこうして台所は二階には附いていない。故に若し水を飲まんと欲せば、是非とも下坐舗へ降りざるを得ず。「折が悪いから何となく何だけれども、シカシ我慢しているも馬鹿気ている」ト種々に分疏をして、文三は遂に二階を降りた。

台所へ来て見ると、小洋燈が点しては有るがお鍋は居ない。皿小鉢の洗い懸けたままで打捨てて有るところを見れば、急に用が出来て遣にでも往たものか。「奥坐舗は」と聞耳を引立てれば、ヒソヒソと私語く声が聞える。全身の注意を耳一ツに集めて見たが、どうも聞取れない。ソコで竊むが如くに水を飲んで、抜足をして台所を出ようとすると、忽ち奥坐舗の障子がサッと開いた。