Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うきぐも

浮雲

二葉亭 四迷

Lesen Sie 浮雲 (うきぐも) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.980 Zeichen · 222 Bildschirme

Aozora Bunko

何か心に持ッているそれを悟られまいため、やはり今までどおり、おさなく、愛度気なく待遇うと、影では思うが、いざ昇と顔を合せると、どうももうそうはいかないと云いそうな調子で。いう事にさしたる変りも無いが、それをいう調子に何処か今までに無いところが有ッて、濁ッて、厭味を含む。用も無いに坐舗を出たり、はいッたり、おかしくも無いことに高く笑ッたり、誰やらに顔を見られているなと心附きながら、それを故意と心附かぬ風をして、磊落に母親に物をいッたりするはまだな事、昇と眼を見合わして、狼狽て横へ外らしたことさえ度々有ッた。総て今までとは様子が違う、それを昇の居る前で母親に怪しまれた時はお勢もぱッと顔を※めて、如何にも極りが悪そうに見えた。が、その極り悪そうなもいつしか失せて、その後は、昇に飽いたのか、珍らしくなくなったのか、それとも何か争いでもしたのか、どうしたのか解らないが、とにかく昇が来ないとても、もウ心配もせず、来たとて、一向構わなくなッた。以前は鬱々としている時でも、昇が来れば、すぐ冴えたものを、今は、その反対で、冴えている時でも、昇の顔を見れば、すぐ顔を曇らして、冷淡になって、余り口数もきかず、総て仲のわるい従兄妹同士のように、遠慮気なく余所々々しく待遇す。